2023年10月に鳴り物入りで登場した『HHKB Studio』にようやく触ることができましたので、その雑感です。
前回の記事はこちら:
HHKB Studioとは
「正確な高速タイピングを最小動作で奏でる」というHHKBの基本コンセプトを踏襲しつつ、「マウス機能」や「ジェスチャー機能」を1つのキーボードに統合。 ホームポジションを崩さずすべての入力操作を完結できるAll-in-Oneモデルです。
PFUダイレクトでの発売日が「2023年10月25日」ということで、登場から約半年近く経ってしまいました。
発表時から「ポインティング・スティックが付いている!」ということでかなりの興味があったものの、 当初は入手困難であったり、試打も整理券で順番待ち(?!)などと言った噂もあったこと、 それにもまして「色が『墨』しか無い*1」といった点が、足を遠ざけていました。
が、たまたま「タッチ&トライスポット」の近くを訪れる機会があり、貴重な機会なので実際にHHKB Studioに触ってみました。
HHKB Studioの実機を触ってきた
どうしても、こういった類のレビューは感覚が占める割合が多く、主観まみれになってしまいます。
ちなみに筆者はe-typingでスコア300レベルのごく一般ユーザーです。 (600~800pt等の超高速タイピングできるような方とは全く縁遠いです。)
また、HHKBに関しては日常的に『HHKB Professional Type-S』『HHKB Professional Hybrid Type-S』の2台を同じPCに同時接続して使用しています。
あと、旧Thinkpadユーザーでもありましたので、トラックポイントについては『肯定派』というバイアスがかかっている、 といったことを申し添えておきます。
そのあたりを踏まえた上で、以下レビュー(雑感?!)をどうぞ😃。
『打鍵感』
というわけで、早速タイピングしてみることにします。
が、少し触っただけでも「ん?!」という感じ。
普段使っている『HHKB Professional Hybrid Type-S』とは全く違う打鍵感。
軽さ・重さとか、ストロークとかはまずまず良い感じなのですが‥‥。。
キーストロークの奥まで押し込まないといけない感じだとか、奥側がしっかり重い感じとかが、 『HHKB Professional Type-S Hybrid』『HHKB Professional Type-S』とは全く別物。
「HHKB Professional Type-S」→『HHKB Professional Type-S Hybrid』になったときは、軽さに感動して すぐに『HHKB Professional Type-S Hybrid』を購入してしまった位なのに、今回は全く違いました。
確かに、一般的なキーボードとして考えてみればよくできていると思います。
世間でよく言われている「〇〇軸」的なキーボードと比べると、ちゃんと押し始めに抵抗感があって、 「HHKB!!」という感じですし、タッチが軽いだけでスカスカなキーボードとは一線を画しているのは分かります。
でも、『HHKB Professional Type-S Hybrid』あたりと比較すると、これって「〇〇軸のHHKB風アレンジ」の域を出ないような、、、。
(キーを押し込んだ奥側の感覚が、正直言って気に入らない😒)
んー、この打鍵感なら別にHHKBじゃ無くても、 他メーカーとか〇〇軸チューニング(油を差したり)でも、出来なくもないって感じのような気がします。
『ポインティング・スティック』
ポインティング・スティックとは、簡単に説明すると、いわゆる『トラックポイント*2 』です。
ノートパソコンは旧IBM Thinkpad派だったこともあって、 これがあると非常に使い勝手いいです。
ちょっとしたマウス操作でも両手をホームポジションから離さなくて良い、というのは、 やはりキー入力時の効率が上がるものだと改めて実感しました。
特にマウスを小刻みに動かすときには、タッチパッドよりも操作感が好みです🌝。
『ジェスチャーパッド』
HHKB Studioの鳴り物入り機能です。
これ、慣れてくれば、いずれ使いこなすことができるのでしょうけれど、 正直有っても無くても、そんなに変わらない感じでした。
マウスホイールの代わりになる*3のは、便利なのでしょうけれど、 キーボードをホームポジション上に置いたまま、この(特に側面側の)ジェスチャーパッドを触るのがやや難しいです。
強いて言えば小指で操作する感じ?なのでしょうか、、、。
その上、慣れていないこともあって、どの位置からどう動かせば意図通りに動作するのかが、短時間では上手く掴めず。
よく考えてみると、側面のジェスチャーパッド(特に右側)を触るために、一旦ホームポジションから手を離すのなら、 いっそのことキーボードの横に常に置いてあるマウスを直接触わって操作するのも、動作の手間としてはそんなに変わら無さそう。
ということは、ホームポジションに両手を置いたまま簡単に操作できるのは、 左右(どちらかの)親指で「フロント側のジェスチャーパッドを操作する」ということになるのですが、 この操作を(デフォルト状態から設定値を変えて)マウスホイール代わりにするのは、意外と直感的な動作じゃない感じがしそうです。
(例えば、親指を右方向にスライドさせたときが「上スクロール」なのか「下スクロール」なのか?そのあたりから既に混乱してそうです)
(外観・その他気づいたところ)
墨のキーボードに印字されたキートップの文字が『かなり控えめ』なのは、無刻印派としては良いアイデアだと感じました。
この程度ならキートップの文字をそれほど意識することなく使うことができますし、 どうしても確認したいときには、視線を手元にやると何が入力されるのか?判別することができます。
(それでも、どうしても「無刻印でないとだめ」という方のために『無刻印キートップセット』がつい最近オプションが発売されるようになりました。)
重量は、電池抜きでそれぞれ、英語配列:840g、日本語配列:830g、となっています。
Hybrid Type-Sが、英語配列で540g(電池含まず)でしたので、かなり重くなった印象です。
普段、机の上に備え付けて使う場合には、あまり重さは意識する必要もないと思いますが、 何かの拍子に持ち運ぶ必要がでてきた際に、すこしびっくりすることになります。 (明らかに「重い」って感じることになります。)
(まとめ)
『HHKB Professional Hybrid Type-S』と『HHKB Studio』を比較した雑感をまとめてみました。
HHKB Studioの方が良かったところ:
- トラックポイント (もともとトラックポイント推進派😃)
- キートップの刻印が控えめなところ (このアイデアは良いと思いました。ネット上のカスタマイズ事例でも「必要なキーだけ目立たせたり」と、工夫されてらっしゃる方も多いみたいです。)
HHKB Studioの方がイマイチなところ:
- 打鍵感
- 色が「墨」しか無いこと (『白*4』が好みです☺️)
- ジェスチャーパッド (正直言って、あってもなくてもどちらでも良い。むしろ潔く無くした方が値段が下がりそう。)
- 重くなったところ(いざ持ち運ぼうとするとびっくりします)
- 単三電池×四本必要
「ついに新型HHKB!しかもネットでの評価も上々!」ということで、打鍵感にも相当期待していただけに、かなりがっかりでした。
『HHKB Professional Hybrid Type-S』>『HHKB Professional Type-S』>>>>|(見えない壁)|>>>>>『HHKB Studio』
くらい、打鍵感に差がある気がします。
よく考えてみると、本当に『HHKB Professional Hybrid Type-S』の上位新機種なら、 『HHKB Professional Studio』あたりの名称になっているはずですよね。
"Professional" と名乗っていない時点でお察し案件だった*5かも😅。
『HHKB Professional Hybrid Type-S』+「トラックポイント」だけが加わった新モデルが『白の無刻印(英語配列)』で登場したら、 間違いなく速攻で入手していることでしょう。
タッチ&トライスポットで係の方と色々と話し込んでいたら、グッズを頂いてしまいました🌝。
貴重な体験をさせていただきまして、ありがとうございました。
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